馬場 勉コラム
『自今生涯』

第41回

高野山

四国88ヵ所巡りの締めくくりとして、高野山に先日おまいりしました。新幹線を利用して乗り継ぐこと6回にして、ようやく高野山の奥の院に。1日がかりになりました。

4回目の参拝になりましたが、元気に遍路の旅が出来たことへの感謝の念を持って参拝して、一区切りつけました。

いつも思うことだが、“特別母樹林”に指定されている大木の杉が沢山(739本)ある。種馬ならぬ苗木として役立っている。また、戦国武将の見上げるようなデッカイ苔むした五輪塔が参道の至る所にある。重要文化財になっているものもあるが、お家断絶したものや子孫が面倒見切れないお墓などもあるだろう。現に無縁仏となって整理されているところもある。現在の金持ち(実力者)の墓地になって入れ替わっているのも現実だ。栄枯盛衰の感がする。

たぶん、戦国の世の大名は明日の日の命の保証が無いため、お寺さんに多額のお布施をして永代供養をお願いしたのだろう。だから、むげに無縁仏とするわけにも、高野山としてはゆかないであろう。別の見方をすれば、苔むした大型の墓が存在すれば、お山に風情と風格さらに歴史の重みを誇示でき、人々に畏敬の念を抱かせることができるから必要な存在でもある。

私の家の墓地は、市内の霊園にあるが、少なくとも年に4回は墓掃除やらでお参りをしている。春と秋のお彼岸、お盆と正月には掃除をして花をたてている。夏と冬の墓掃除は大変です。特に、夏は墓石が焼けたり、冬はからっ風を遮るものがないためまともに寒風をうけると泣けてくる。

墓の守りは大変なことなのです。特にえらい先祖をお持ちの子孫の方は大変だろうと同情します。ただ、私は元気に仕事をさせてもらっているのは、御先祖様があってであり、かつ、お守りしてくれているのだという思いのもと、黙々と墓掃除に精を出しているというのが偽らざる心情です。

今日は、官庁の御用納めの日で平成22年は、あと数日となった。みなさん、本年はいかがでしたか?私は、まずまずの年だったように思っている。それなりに一所懸命にガンバッたから、特に後悔はしていない。来年は、どんな年になるのでしょうか?個人的には、楽しく新しい仕事をやってみたいと思っている。現在の守備範囲を大きく外れない程度で考えてみたい。いずれにしろ、時間を持て余すようではいけないから…。私の経験では、仕事をするのが一番良いことだと思う。暇だと人間ろくなことを考えない。じっと考え込んでいれば、血の巡りも悪くなり病気にもなる。

やはり、仕事第一で精進すれば、血の巡りも良くなって健康に生活できると思う。幸いにして、健康診断しても病気らしいものは無いから、新規性のある仕事を見つけ出して、実地に行うことにより健康を保持したいと願っている。

来年も、どうぞ、つたない文章ですが、お読み頂きますようにお願いします。

よい、お年をお迎え下さい。

これにて、今年の最後の文章とします。ありがとうございました。

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